囲碁を教えたい人必見!東京大学客員教授が語る【囲碁初心者への教え方】
こんにちは!ひかるです。
先日全国高校選手権大会という大会の団体戦決勝を見に行ったのですが、
そこで審判長をしていた石倉昇九段が(初心者への)囲碁の教え方について講演をすると聴き、拝聴しに行きました!
僕自身も大体5年くらい囲碁指導の場に立っていますが、固定観念は指導にとって禁物なので学ばせていただきました。
今回はその講演内容をまとめて紹介します!
目次
囲碁を教えるための8つのコツ
石倉昇九段は実力もさることながら、囲碁指導でもアマチュアに人気のプロです。
さらに石倉九段は2005年から東京大学で囲碁の授業(単位が取れる)を行っています。
そこで培ったノウハウを今回の講演で教えていただきました。
囲碁を全く知らない初心者に囲碁を教えるためのコツを8つにまとめているので、誰かに囲碁を教えたいという方必見です!
8つの教えるコツ
- ほめる
- 教えすぎない
- 陣取りゲーム
- 勝たせる
- 用語は少なく
- 決め打ち碁
- 囲碁クエスト
- 10級が強い
これらを石倉九段の解説されたことを基に書いていきます。
講演には細かく質問をする時間はなかったので僕の考察が混じりますが、参考になれば幸いです!
囲碁を教えるコツ1「ほめる」
囲碁を教えるとき、一番肝心なことは続けてもらうことです。
ゲームでも学問でもそうですが、少しだけやってもすぐ止めてしまっては面白さは伝わりにくいですよね。
つまり面白さを伝えて囲碁を打ってもらうには
「もっと知りたい!」
「もっとやってみたい!」
と思ってもらい、自主的に続けてもらう必要があります。
そこで相手を褒めるということが重要になってくるわけですね!
囲碁を教えるコツ2「教えすぎない」
囲碁を教えたけど相手が続けてくれない…という事例って結構あるんですよね。
大抵の場合が初心者に1から10まで教えようとして
逆に解りにくくなってしまうことが原因になっているようです。
初心者であれば前提にある知識もほとんどありません。
そのような状態で10級や5級くらいでようやく理解できるような内容を教えようとしてしまうと…
だからこそ教えすぎないということがポイントになります。
例えば相手の石を囲めば取れることを知ったばかりの人に、いきなりむずかしい手筋を教え込もうとしても上手くいきません。
だから最初は踏み込みすぎなくてよい、石を1つ2つ取る練習などでひと段落させても良いということですね。
囲碁を教えるコツ3「陣取りゲーム」
これは色々な考え方があるところだと思いますが、石倉九段は陣取りゲームであることを認識してもらうことを重視しています。
というのも石取りを教えてからあとで地の大きさで勝負が決まると伝えても、
石取りを覚えた人は沢山石を取れば良いのだと認識していて、上書きすることが大変だからという理由です。
なのでまず囲碁は陣地の大きさ比べであることを教えるというものですね。
ちなみに僕は人によって変えて良いと考えているタイプです。
理由はその人の伸びやすい部分を見て判断しやすいところだから。
複数人に教える囲碁教室では統一しなければ進行がむずかしいこともあります。
ただ、石を取ることに集中すると伸びやすい人、
地を認識したら一気に勝ちやすくなる人など様々なので、
個人レッスンなどでは臨機応変にしていいかもしれません。
囲碁を教えるコツ4「勝たせる」
これは囲碁初心者の方にどんどん勝ってもらって、やる気を出してもらおうということですね!
これは前述した囲碁を教えるコツ1「ほめる」と合わせて行っていきたいことですね。
ちなみに勝つためには相手にコンピュータを活用すると良いと思います。
後述する囲碁クエストと同様、当ブログでも優しいレベルのコンピュータがいるサイトを紹介しているので良かったら参考にしてみてください!
囲碁を教えるコツ5「用語は少なく」
これは囲碁で使われるカケツギとかカカリとか囲碁用語を指します。
初心者にとっては用語は外国語と同じです。
知識がなければなにを示しているのか認識するのも一苦労なのです。
簡単にツケやハネくらいの少ない用語であればOKとしていますが、
なるべく用語を使わないで説明することが、初心者にわかりやすく話をするポイントと言えます。
囲碁を教えるコツ6「決め打ち碁」
これは最初から盤面をある程度まで決められた手順で進め、途中から最後までを自分たちでうちはじめるというもの。
上記の写真はいただいた資料のものです。
このように最初は9路盤を活用しています。
14手まで棋譜の通り打ち進め、そこから打ち始めるという決め打ち、これを東京大学の授業では4回行うのだそうです。
慣れてきたら決め打ちする手数を減らしていくと段々最初から打てるようになっていくのです!
囲碁を教えるコツ7「囲碁クエスト」
これはPCブラウザ、スマホアプリ共に対応している対局場です!
負けててしまっても最下層ではCPUが相手をしてくれ、しかもかなり弱い設定になっているので安心!とのことでした。
実際囲碁クエストは利用しているプレイヤーも多く、上位陣にはプロも何人もいます。
お友達と一緒に指名対局もできるので、末永くお付き合いできるサービスだと思います!
負けるのは嫌だ!という方には、先ほども紹介しましたがこちらのサイトもオススメ
囲碁を教えるコツ8「10級が強い」
日本の囲碁人口はおよそ300万人なのだそうです。
そしてその中でアマチュアの初段に到達している人は10万人いるかどうかで、
東京大学の学生に3か月授業して10級になるのは半分いるかどうかというデータがあるようです。
そういう統計から、10級に中々なれない!と嘆く必要はないことが解ります。
むしろ10級になれば大したものだ!と言えるでしょう。
なので10級は最初の目標にもなりやすいですが、10級になったらすごく強い!と褒めるのも忘れないようにしたいですね!
おわりに(講演の告知について)
今回の講演はとても貴重な時間でした。
ただ、僕は今回の講演は高校選手権全国大会に偶然来て閉会式でお知らせを聴くまで、行われることを全く知りませんでした。
そのため参加できたことも本当に偶然です。
おそらく囲碁ファンの一定数の方は、教え方を教わりたいという人も多いと思うので、
参加自由で無料公開されているこういう機会はぜひ告知など頑張ってほしいと思いました!
僕が知らなかっただけかもしれませんが(笑)
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